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特集 アスリートの腰部pain generator―謎の腰痛を攻略する最新の知見
種目別腰痛
-―プロ野球選手の腰痛―
Low back pain for professional baseball players
林 英俊
1
,
石塚 怜王
2
,
飯塚 康彦
3
,
丸山 洵
4
,
清水 勇樹
5
Hidetoshi HAYASHI
1
,
Reo ISHIZUKA
2
,
Yasuhiko IIZUKA
3
,
Jun MARUYAMA
4
,
Yuuki SHIMIZU
5
1読売巨人軍,医療コンディショニング室チーフドクター
2アレックス脊椎クリニック,整形外科
3AR-Ex尾山台整形外科,東京関節鏡センター,放射線科
4同上,リハビリテーション科
5横浜F・マリノスユースチームドクター
キーワード:
Spondylolysis
,
Professional baseball
,
Medical check
Keyword:
Spondylolysis
,
Professional baseball
,
Medical check
pp.1513-1523
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001491
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要旨:プロ野球選手の腰痛は比較的多い疾患であり,特に慢性の腰痛に関しては症状を有しながら競技を継続している選手も多い。起因となりうる腰椎分離症に焦点を当てて,診断・治療・予防法について考察した。まず診断についてはCTで分離形態の把握,MRIにて分離症自体の骨癒合の可能性や周辺組織の炎症の程度を観察する必要がある。治療法については特に若い選手の新鮮例について,まずは骨癒合を目指していく。しかし選手の置かれたチーム内事情も考慮して治療法を選択する。早期完全復帰のために,例えば体外衝撃波などにて早期骨癒合と除痛の両方を得られる治療を模索していく。予防法については特にメディカルチェックにて終末期分離症の有無や骨端線閉鎖の有無を確認する。また腰痛症の前駆症状を腰部以外に呈している場合もあり,運動連鎖を予防として考えていく必要がある。さらに超音波診断装置を用いた体幹深部筋の滑走状態の確認により発症リスクを下げたいと考えている。
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