発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2001101072
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皮下軟部腫瘍に対する超音波検査の有用性について述べた.超音波検査は侵襲が少なく,繰り返し検査が可能で,色々な角度から観察が可能である.更にCTやMRI検査では評価しがたい動的検査が可能である.軟部腫瘤の診断は,その局在部位,周囲との関係,腫瘤の形態や内部エコーなど総合的に判断し,典型的な所見を有するものを拾い上げていく.過去1年7ヵ月間に超音波検査にて術前診断可能であった軟部腫瘤は30例であった.その内訳は,ガングリオン9例,類皮様嚢腫6例,脂肪腫3例,巨細胞腫3例,血腫,神経鞘腫,滑液包炎各2例,膿瘍,線維腫,仮性動脈瘤各1例であった.超音波検査の欠点としては,骨等の硬組織があると観察できなく,質的診断には限界ある.超音波での術前診断が困難であった非典型例2例を呈示した
©Nankodo Co., Ltd., 2000