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特集 整形外科診療におけるエコー入門—さあ使ってみよう超音波
疾患別テクニック
-—小児整形外科領域におけるエコーの有用性—
Usefulness of the ultrasonography in the pediatric orthopaedics
青木 清
1
,
赤澤 啓史
1
,
寺本 亜留美
1
Kiyoshi AOKI
1
1旭川荘療育・医療センター,整形外科
キーワード:
Pediatric orthopaedics
,
Ultrasonography
,
Usefulness
Keyword:
Pediatric orthopaedics
,
Ultrasonography
,
Usefulness
pp.1375-1384
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001457
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要旨:小児整形外科領域においては,軟骨や軟部組織の評価が大切であり,病態の把握や解明,わかりやすい説明のために超音波(エコー)検査が有用である。発育性股関節形成不全(DDH)における早期評価の際には側臥位で行うGraf法を基本とするが,治療中は仰臥位での前方法が有用である。内反足では,舟状骨周辺の評価,筋性斜頚では,エラストグラフィーで胸鎖乳突筋の硬さの評価が可能である。股関節の評価において,ultrasonic joint space(UJS,大腿骨頚部から関節包の距離)の左右差があれば,単純性股関節炎の可能性が高く,発熱を伴えば化膿性股関節炎を念頭に置く。ペルテス病は大腿骨頭変形を,大腿骨頭すべり症は,成長軟骨部のすべりを,若年性特発性関節炎(JIA)では滑膜の増生を認める。若木骨折などの外傷,肘内障や肘の離断性骨軟骨炎などにも応用されている。
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