Japanese
English
特集 整形外科診療におけるエコー入門—さあ使ってみよう超音波
部位別テクニック
-—手・手関節診療における超音波エコーの活用—
Ultrasonography in hand surgery
長谷川 英雄
1
,
仲西 康顕
1
Hideo HASEGAWA
1
1奈良県立医科大学,整形外科
キーワード:
Ultrasonography
,
Trigger digit
,
Carpal tunnel syndrome
Keyword:
Ultrasonography
,
Trigger digit
,
Carpal tunnel syndrome
pp.1337-1344
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001453
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:手・手関節診療では,治療の対象が「手」という複雑な形態の中に存在し,さらに他の部位に比べて,観察すべき対象部が表層に位置していることが特徴である。手・手関節診療で遭遇する頻度の高い「手根管症候群」と「ばね指」では超音波エコーを用いた診断基準はないものの,超音波エコーを用いることで動的な病態を詳細に把握することが可能である。超音波ガイド下リストブロックは手根管解放術で有用な麻酔方法である。ばね指治療においてわれわれは,安全で侵襲の極めて少ない超音波ガイド下経皮的腱鞘切開術を施行している。早期復帰を望む主婦や労働者に非常に有益な超音波ガイド下インターベンションである。今後,手・手関節外科診療でのエコー所見のエビデンスを蓄積することで,超音波エコーがより客観的な診断に基づく低侵襲な治療への嚆矢となると考えられる。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.