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特集 整形外科診療におけるエコー入門—さあ使ってみよう超音波
基本的テクニック
-—上肢の神経ブロック—
Basic technique of brachial plexus block for upper extremity
速水 直生
1
Naoki HAYAMI
1
1医真会 八尾総合病院,整形外科
キーワード:
Ultrasound
,
Brachial plexus block
,
Upper extremity
Keyword:
Ultrasound
,
Brachial plexus block
,
Upper extremity
pp.1285-1294
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001448
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要旨:上肢の神経ブロックは救急外来や周術期の麻酔としてなど様々な場面で有用である。神経ブロックを行うにあたって,腕神経叢の解剖学的な走行や特徴を事前に確認しておく必要がある。これまで報告の多い上肢神経ブロックとしては斜角筋間ブロック,鎖骨上ブロック,腋窩ブロックが挙げられる。斜角筋間ブロックは上肢の神経ブロックの中でも比較的容易な方法であり,主に肩関節領域の麻酔,鎮痛目的に使用する。鎖骨上神経ブロックは上肢領域の広範囲への麻酔が可能であり有用性が高いが,尺側領域が麻酔不十分となる報告もあり注意を要する。腋窩ブロックは鎖骨上神経ブロック同様に広範囲の麻酔が可能であるが,麻酔をかける神経が動脈周囲に散っており,動静脈をよけながら麻酔薬を注入するので難易度がやや高い。エコーガイド下神経ブロックはある程度修練が必要であり,より確実に神経ブロックを効かせるためには手技を安定させることが必要である。
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