Japanese
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特集 半月板—Save the Meniscus
Ⅱ.損傷半月板の診断と治療の現状
半月板損傷の臨床診断
Clinical diagnosis of meniscal injuries
髙橋 敦
1
Atsushi TAKAHASHI
1
1東北大学,整形外科
キーワード:
Meniscus injury
,
Clinical diagnosis
,
Tear morphology
Keyword:
Meniscus injury
,
Clinical diagnosis
,
Tear morphology
pp.531-537
発行日 2020年4月30日
Published Date 2020/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001269
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要旨:半月板損傷の臨床診断では,原因と断裂形態の推定が肝要である。縦断裂はロッキングと引っかかりが典型的症状である。外側半月板横断裂はスポーツ外傷に多く,一方で内側半月板中節横断裂は中高齢者で変性を基盤としてみられることが多い。歩行時痛,夜間寝返り時の痛み,内側関節裂隙の圧痛が特徴的である。水平断裂は無症候の場合もあるが,半月板ガングリオンを伴う場合は疼痛が強いことが多い。フラップ断裂に特徴的な症状は引っかかりと起立時の痛みである。半月板の徒手検査ではThessalyテストの有用性が高い。有症状の円板状外側半月板では早期の治療介入が大切である。臨床症状としては前節断裂から後方へ偏位するものは弾発現象が特徴であり,後節を中心とした損傷では疼痛とともにロッキングを呈することが多い。内側半月板後根損傷は中高年の女性に多く,膝窩部痛が特徴である。
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