特集 骨粗鬆症リエゾンサービス
扉
萩野 浩
pp.1564-1564
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001114
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わが国で2007年に生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されている。一昨年,政府に「人生100年時代構想会議」が設置され,人生100年時代を見据えた取り組みが始められている。日本の多くの高齢者は「長く」生きることよりも,「健康に」生きたいという思いが強い。本誌の読者は,骨折予防が健康寿命延伸のために重要であることは十分に理解していると思われる。しかしながら,社会全体で高齢者骨折の予防の重要性が共有されているとは思われない。それは骨粗鬆症治療が患者全体の30%程度しか実施されていないと考えられることや,治療薬の1年後の継続率が50%程度まで低下すること,大腿骨近位部骨折の患者の20%ほどしかその後の骨折予防の治療がなされていないことから推し測ることができる。その原因の一つに「骨折」という疾患に対する認識不足があげられる。
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