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特集 脊椎疾患・関節疾患による慢性疼痛治療 update
脊椎疾患による慢性疼痛の理学療法
-―「腰みがき」の実践法―
Physical therapy for chronic pain due to spinal diseases
岩渕 真澄
1
,
白土 修
1
Masumi IWABUCHI
1
1公立大学法人福島県立医科大学会津医療センター,整形外科・脊椎外科学講座
キーワード:
Non-specific low back pain
,
Chronic low back pain
,
Exercise therapy
Keyword:
Non-specific low back pain
,
Chronic low back pain
,
Exercise therapy
pp.1345-1352
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001058
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要旨:脊椎疾患による慢性疼痛で治療上最も問題となるのが,原因の特定できない腰痛,すなわち非特異的腰痛である。本症は腹筋・背筋など脊柱を支える体幹筋の筋力および筋持久力の低下,神経と筋肉および表層筋と深層筋の協調運動の異常といった複数の要因が関与して生じると考えられている。われわれは,本症を改善する目的で,第1に腰への負担をかけない姿勢や動作をとることと,第2に筋力トレーニングやストレッチングなどの体操を行うことを習慣化するよう患者に指導している。これら2つの習慣化によって,脊柱アライメントが理想的な状態に改善し,それが維持されることで腰への負担が軽減され腰痛の改善と予防につながると考えられる。こうしたわれわれが行っている腰痛改善・予防のための運動療法を総称して,「腰みがき」と呼称している。毎日の習慣として「歯みがき」と同じように「腰みがき」を患者に指導し実践してもらうことを旨とする。
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