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特集 胸郭出口症候群
腕神経叢牽引型胸郭出口症候群の治療と診断
Brachio plexus stretching type of thoracic outlet syndrome
北村 歳男
1
Toshio KITAMURA
1
1熊本整形外科病院
キーワード:
Thoracic outlet syndrome
,
Stretching
,
Diagnosis
Keyword:
Thoracic outlet syndrome
,
Stretching
,
Diagnosis
pp.139-145
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000769
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要旨:胸郭出口症候群は,頚肋症候群,斜角筋症候群,肋鎖症候群,小胸筋症候群,過外転症候群など胸郭出口部における様々な圧迫疾患を1つの疾患として命名され,神経の圧迫疾患と認識されていた。しかし圧迫の病態だけでは理解できない症例や圧迫除去の手術成績で増悪を示す症例群の存在があった。本邦に多くみられる女性のなで肩で,不良姿勢による肩こりや上肢のしびれなどで従来圧迫型の胸郭出口症候群と考えられていた症例群は,むしろ不良姿勢により腕神経叢への牽引力が加わり,神経の過敏性が増強し症状が惹起される疾患であることが明らかとなった。神経への圧迫と牽引では異なる物理的刺激であるため,治療法が異なってくる。腕神経叢への圧迫と牽引による違いは,診断の段階で区別しておく必要がある。
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