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特集 小児整形外科の最新知見
整形外科希少疾患における酵素補充療法の進歩と現状
Progress and current issues of enzyme replacement therapy on rare diseases in orthopaedic surgery
窪田 拓生
1
Takuo KUBOTA
1
1大阪大学大学院医学系研究科,小児科学
キーワード:
Enzyme replacement therapy
,
Hypophosphatasia
,
Morquio A disease
Keyword:
Enzyme replacement therapy
,
Hypophosphatasia
,
Morquio A disease
pp.9-18
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000735
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要旨:酵素補充療法が可能な整形外科希少疾患として低ホスファターゼ症とモルキオ症候群A型が挙げられる。低ホスファターゼ症は,骨の低石灰化,くる病様変化,乳歯の早期脱落,血清アルカリホスファターゼ値の低値などを特徴とする。モルキオ症候群A型は,ムコ多糖症ⅣA型とも呼ばれ,躯幹短縮型低身長症,下肢変形,角膜混濁,手関節の過伸展などを特徴とする。両疾患とも症状の重症度は幅広い。近年まで,両疾患に対して主に対症療法しか行われてこなかったが,酵素補充療法が開発され,低ホスファターゼ症では,くる病様変化や生存率の改善が示され,モルキオ症候群A型では,運動機能や呼吸機能の改善が示された。両疾患とも課題は残されており,有効性,安全性のさらなる検討が期待される。
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