Personal View
RareとCommon:面白いのは何か?
西田 佳弘
1
Yoshihiro NISHIDA
1
1名古屋大学医学部附属病院,リハビリテーション科
pp.1-1
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000732
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整形外科領域のcommon diseaseといえば変形性関節症(OA),rare diseaseといえば骨軟部腫瘍や骨系統疾患が代表的で,common diseaseに対する保存治療~手術治療は多くの病院で実施され,rare diseaseは適切に集約化されるか不適切に診療されるかが現状である。私はOAにおけるヒアルロン酸に関する基礎研究を実施していることやOA患者の診療に携わるため,各施設から発表される臨床研究に興味を持っている。医療におけるビッグデータを用いた解析や1,000例におよぶ多施設共同研究により緻密な統計解析でP値0.05未満をもって有意なOA関連因子あるいはOA進行予防因子が判明した,といった報告が増えている。一方,骨軟部腫瘍や骨系統疾患では次世代シーケンシング技術により,ドライバー遺伝子を含む病因遺伝子が次々と突き止められ,high impact factor雑誌へ論文発表されている。また,rare diseaseに対する診療ガイドライン策定の動きがあり,臨床に直結した研究の報告も確実に増えている。
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