特集 これではアカンで!こどもの診療—ハマりがちな11のピットフォール
【各論】
—❷Common is commonでしょ!—こどもの「風邪」を診断するには?
伊原 崇晃
1
1東京都立小児総合医療センター 救命救急科
キーワード:
風邪の自然経過
,
身体診察の仕方
,
バイタルサイン
Keyword:
風邪の自然経過
,
身体診察の仕方
,
バイタルサイン
pp.284-289
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202513
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Case
これは風邪でしょうか?
患者:1歳2カ月、女児
家族歴・既往歴:特記事項なし
現病歴:3日前から、鼻汁と咳嗽、37.8℃の発熱を認めていた。解熱傾向であるが、鼻汁・咳嗽が悪化してきたため、肺炎などを合併していないかと心配して来院。消化器症状なし。バイタルサインは、体温37.2℃、脈拍数170回/分、呼吸数30回/分。全身状態は良く、呼吸努力・循環不全の生理学的徴候なし。
バイタルサイン測定時に啼泣があったとのこと。診察室の環境に慣れた状態で再度評価したところ、脈拍数120回/分であった。全身の身体診察では、咽頭と鼻粘膜に軽度の充血を認めるのみ。「風邪」として帰宅、自宅での経過観察を指示。再受診の目安(p.289)を説明した。
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