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特集 整形外科医に役立つ高齢者リウマチ性疾患の知識
リウマチ性多発筋痛症とRS3PE症候群
Polymyalgia rheumatica and RS3PE syndrome
日髙 利彦
1
Toshihiko HIDAKA
1
1社会医療法人善仁会 市民の森病院,膠原病・リウマチセンター
キーワード:
Polymyalgia rheumatica
,
RS3PE syndrome
,
Elderly-onset rheumatoid arthritis
Keyword:
Polymyalgia rheumatica
,
RS3PE syndrome
,
Elderly-onset rheumatoid arthritis
pp.903-911
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000536
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要旨:リウマチ性多発筋痛症(PMR)は50歳以上の高齢者に急激に発症する肩甲帯,骨盤帯の痛みと朝のこわばりを主徴とする炎症性疾患で,約20%に側頭動脈炎を合併することがある。RS3PE(remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema)症候群は,① 両手の浮腫,② 突然発症の多関節炎,③ 高齢者,④ RF陰性,⑤ X線像上骨びらんを認めないといった臨床的特徴を有する炎症性疾患である。いずれもCRPと血沈の亢進が必ず認められ,比較的少量のステロイド(10~20mg/日のプレドニゾロン)に反応する。通常,リウマトイド因子や抗CCP抗体(ACPA)は陰性である。いずれも感染症や悪性腫瘍の除外をする必要がある。高齢発症関節リウマチとの鑑別が問題となることがあり,RFやACPA,超音波検査やMRI(造影)の所見などが参考になる。
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