Japanese
English
研究と報告
副腎皮質ステロイド剤によりうつ病を呈しデュロキセチンが奏効したリウマチ性多発筋痛症の1例
Successful Treatment of Steroid-induced Depression by Duloxetine
向井 馨一郎
1
,
岩本 行生
1
,
宇和 典子
1
,
本山 美久仁
1
,
湖海 正尋
1
,
松永 寿人
1
Keiichirou MUKAI
1
,
Yukio IWAMOTO
1
,
Noriko UWA
1
,
Mikuni MOTOYAMA
1
,
Masahiro KOKAI
1
,
Hisato MATSUNAGA
1
1兵庫医科大学精神科神経科学講座
1Department of Neuropsychiatry, Hyogo College of Medicine, Nishinomiya, Japan
キーワード:
Polymyalgia rheumatica
,
Steroid
,
Depression
,
Duloxetine
Keyword:
Polymyalgia rheumatica
,
Steroid
,
Depression
,
Duloxetine
pp.437-440
発行日 2013年5月15日
Published Date 2013/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102446
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抄録
リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica;PMR)は高齢者に発症することが多く,治療では副腎皮質ステロイド剤が第1選択となる。PMRでは抑うつ状態を呈しやすいとされるが,それが原疾患によるものか,他の原因により二次的に生じたものかを鑑別することは重要である。しかしながら,PMR治療中に抑うつ状態を呈した症例に関する報告は少なく,診断や治療指針は必ずしも明確ではない。筆者らは,PMR治療中に抑うつ状態を呈したが,症状経過より副腎皮質ステロイド剤起因性のうつ病と診断され,デュロキセチンが著効を示した1例を経験したので若干の考察を加えて報告する。
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