特集 内科医が診る関節痛・腰痛―リウマチ学の原点に戻る
筋骨格疾患へのアプローチ
リウマチ性多発筋痛症とRS3PE
-内科医が陥りがちな診断・治療のピットフォール
蓑田 正祐
1
Masahiro MINODA
1
1諏訪中央病院リウマチ膠原病内科
キーワード:
特発性滑液包炎
,
臨床診断
,
除外診断
Keyword:
特発性滑液包炎
,
臨床診断
,
除外診断
pp.471-474
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_471
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Summary
▪リウマチ性多発筋痛症(PMR)は,滑液包炎・腱鞘炎・滑膜炎をきたす高齢者で最も頻度の高い特発性の全身性炎症性疾患である.
▪比較的急性に両肩/腰部の炎症性疼痛をきたし,炎症反応高値を認めるが,あくまで臨床的特徴により定義された症候群である.
▪特異的診断ツールがなく,身体所見やエコーを含めた画像検査から滑液包炎の有無を評価しつつ,類似症状をきたす疾患を念頭に置き,診察・検査からそれらを除外することで診断を詰める.
▪治療は経験的にprednisolone 15mg/日前後で開始し,治療後も経過次第で診断の再考を念頭に置きながら,経過観察を行うことが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018