Japanese
English
臨床
長母趾屈筋の機能
-―FHL分枝テストの開発―
Function of flexor hallucis longus;development of the FHL branch assessment
廣田 健斗
1
,
渡邉 耕太
2
,
齋藤 悠城
3
,
片寄 正樹
2
,
寺本 篤史
4
,
山下 敏彦
4
Kento HIROTA
1
,
Kota WATANABE
2
,
Yuki SAITO
3
,
Atsushi TERAMOTO
4
1北海道社会事業協会 帯広病院,リハビリテーション科
2札幌医科大学保健医療学部,理学療法学第二講座
3札幌医科大学大学院医学研究科,解剖学第二講座
4札幌医科大学医学部,整形外科学講座
キーワード:
Flexor hallucis longus(FHL)
,
Toe flexor function
,
Foot anatomy
Keyword:
Flexor hallucis longus(FHL)
,
Toe flexor function
,
Foot anatomy
pp.861-868
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000518
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:生体において長母趾屈筋(FHL)分枝パターンを判別するテスト方法を考案し,その妥当性を検討した。本テストは足関節中間位にて母趾趾節間関節の自動屈曲運動を行わせ,同時に屈曲した足趾を記録する方法である。1)機能解剖学的検証:Thiel法固定足標本6肢を用いた。FHL,長趾屈筋(FDL)をそれぞれ牽引し,各趾末節骨に挿入した鋼線の屈曲角度変化量を算出し,その後,FHLの分枝を肉眼的に観察した。2)生体による検証:健常男性4名に対しワイヤー電極を介してFHLを電気刺激し,電気刺激による屈曲趾とFHL分枝テストの一致度を評価した。1)FHL分枝の付着する足趾では,FHL牽引時の足趾屈曲角度変化量がFDL牽引時と同等であった。2)電気刺激による屈曲趾とFHL分枝テスト中に屈曲した足趾は全被験者で一致していた。FHLの収縮時にはFHL分枝が付着する足趾も十分に屈曲することが示された。今回考案したテストはFHLの分枝判別に利用できると考えられた。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.