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特集 早期変形性膝関節症の診断と治療
早期変形性膝関節症における装具療法
Knee braces, sleeves and insoles for early knee osteoarthritis
古賀 寛
1
,
大森 豪
2
Hiroshi KOGA
1
,
Go OMORI
2
1新潟大学大学院医歯学総合研究科,フレイル予防のための運動器科学講座
2新潟医療福祉大学健康科学部,健康スポーツ学科
キーワード:
Knee brace
,
Lateral wedged insole
,
Early knee osteoarthritis
Keyword:
Knee brace
,
Lateral wedged insole
,
Early knee osteoarthritis
pp.301-306
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000001652
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要旨:変形性関節症(膝OA)の保存療法は早期から進行期に至るまで幅広く適応される。膝OAのガイドラインでは保存療法として生体力学的な介入が推奨されており,装具療法は生体力学的な介入が可能な唯一のツールである。装具療法は大腿から下腿にかけて直接装着するタイプの膝装具(硬性装具と軟性装具)と外側楔状型足底板が代表的なものとして挙げられる。硬性装具は装具の重さや装着の習熟に問題があり,早期膝OAには適用しづらい点が多い。軟性装具は膝OAに対して広く用いられており,生体力学的な根拠は乏しいものの早期例において疼痛緩和や活動性の向上に効果があるとの報告がある。外側楔状型足底板は効果と生体力学的な根拠に関して意見が分かれており,患者それぞれの下肢アライメントなどの構築学的な個人差よって効果に差異がある可能性がある。早期膝OAの装具療法は患者それぞれの症状やニーズによって適応が検討されるべきである。
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