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特集 これで完璧! 手の変形性関節症―最新のエビデンスから紐解く―
3.診断
手の変形性関節症に対するMRI診断
MRI imaging diagnosis for hand osteoarthritis
森谷 浩治
1
Koji MORIYA
1
1一般財団法人 新潟手の外科研究所
キーワード:
MRI
,
Hand
,
Osteoarthritis
Keyword:
MRI
,
Hand
,
Osteoarthritis
pp.529-538
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000444
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要旨:変形性関節症(osteoarthritis;OA)における病態の主座は関節軟骨とされてきたが,近年,滑膜炎や骨髄病変,側副靱帯の異常なども病期の進行と深く関係すると報告され注目を集めている。これらの所見をX線像でとらえることは難しく,手のOAに対してもMRIが実施されるようになってきた。筆者の施設の1.5T四肢専用MRIで撮影された手のOA画像において,よく認められた所見は滑膜炎や骨棘,関節裂隙の狭小化,骨髄病変,側副靱帯の異常であった。軟部組織や骨・関節の描出に優れる脂肪抑制T1強調像ならびに骨内病変の判定が容易なSTIRで,手OAにおけるMRI所見をおおむね網羅することは可能であるが,滑膜炎を関節水腫と正確に鑑別するためにはガドリニウム造影後の脂肪抑制T1強調像を必要とする。ただし,すべての手OA症例に対して,この造影MRIを実施すべきかは今後の検討課題である。
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