特集 Complex elbow instabilityの治療の現状
Terrible triad injuryに対する一期的ヒンジ付き創外固定法
坂井 健介
1
1大牟田市立病院,整形外科
キーワード:
Primary hinged external fixation
,
Terrible triad injury/elbow
,
Complex elbow instability
Keyword:
Primary hinged external fixation
,
Terrible triad injury/elbow
,
Complex elbow instability
pp.1099-1106
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000112
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不安定型肘関節脱臼・骨折の代表的な外傷であるterrible triad injury の治療戦略として,2004年Pugh らは破綻した骨性組織(橈骨頭と鉤状突起)ならびに靱帯性組織(側副靱帯)の確実な修復と早期リハビリテーションを行う方法を提唱しており,以後多くの追試が行われてきているが,それでも手術侵襲の問題,手技の煩雑さなどから未だ難渋しているのが現状である。一方,われわれは本外傷に対し,鉤状突起骨折や側副靱帯損傷は放置し,橈骨頭の確実な再建を行い,同時にヒンジ付き創外固定器を装着し,術直後より積極的にリハビリを行ってきたが,比較的良好な治療成績を獲得してきた。本法は適切な手技に習熟すれば,術式の簡略化とともに肘関節の良好な可動性と安定性を一回の手術で獲得することが可能であり,有用な術式と思われた。
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