Japanese
English
症例報告
Terrible triad損傷による陳旧性肘関節拘縮に対してフロッシング介入により改善を認めた1症例
A case of old elbow contracture due to terrible triad injury that was improved by flossing technique
山本 恵利香
1
,
佐々木 秀一
1
,
小沼 賢治
2
,
大竹 悠哉
2
,
金田 浩明
3
,
高平 尚伸
4
Erika Yamamoto
1
,
Shuichi Sasaki
1
,
Kenji Onuma
2
,
Yuya Otake
2
,
Hiroaki Kaneda
3
,
Naonobu Takahira
4
1北里大学病院
2北里大学医学部整形外科学
3NTT東日本関東病院
4北里大学医療衛生学部
キーワード:
フロッシング
,
Terrible triad損傷
,
肘関節拘縮
Keyword:
フロッシング
,
Terrible triad損傷
,
肘関節拘縮
pp.1296-1299
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203586
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Abstract:フロッシングとはゴムバンドを筋腹や関節に巻き,弾性による圧迫下で徒手的な捻りや自動運動を行う方法であり,可動域の拡大や疼痛緩和に効果があると報告されている.今回,terrible triad損傷(以下,TTI)による陳旧性肘関節拘縮に対して,フロスバンドを使用したフロッシング介入により,上肢機能の改善を認めた1例を経験した.症例は50代女性.TTIに対して,人工橈骨頭置換術および外側側副靱帯修復術を施行した.術後8カ月の時点で,可動域拡大が停滞し,日常生活に支障を認めた.可動域改善,疼痛軽減を目的にフロッシング介入を開始した.開始後,即時的にも中期的にも可動域が拡大し疼痛軽減,日常生活での困難さも改善した.フロッシング介入により,fascia同士の滑走性や伸張性が向上し,可動域改善につながったと考えられた.フロッシング介入は,低侵襲で導入しやすく可動域の改善に有効である可能性が示唆された.
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