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私は1993年に,金沢大学の核医学教室から東京都小平市にある国立精神・神経センター武蔵病院(現在は国立精神・神経医療研究センター病院)に,病院として初めての放射線科医として赴任した。この頃から,脳核医学画像の解析にUniversity College London(UCL)のグループが開発しているStatistical Parametric Mapping(SPM)が世界中で研究目的に使われ始めていた。このフリーソフトウェアはMathWorks社が開発している数値解析ソフトウェアであるMatlab上で動作する。その当時,MatlabはUnix OSでのみ動作していたため,まず,サン・マイクロシステムズ社(この会社はすでに消滅している)のワークステーション上で動作させた。その後,Unix系のオープンソースOSとして登場したLinuxを搭載した安価なワークステーションを購入し,SPMの96年度版を使い始めた。当時,日本でSPMを用いての脳画像研究は始まったばかりであり,我々もPETやSPECT画像に応用を始めた。SPMにより個々の脳画像を標準脳の形態に線形と非線形アルゴリズムを用いて変形したうえで(解剖学的標準化),グループ解析や他の臨床指標との回帰分析などができるようになり,脳画像の研究手法に革命的な進歩がもたらされた。それまでの脳核医学の定量的測定においては,用手的な関心領域(region of interest:ROI)の設定が主流であり,円形ROIを並べたほうがよいのか,それともMRIやCTを参考にROIをフリーハンドで設定したほうが良いかなど今では信じられないことが検討されていた。SPMの出現により,膨大な時間と労力を要した用手的なROI設定から解放されたことに感謝している。このSPMによる省力化により1990年代後半から,PETやSPECTで我々は多くの成果をあげることができた1-5)。
We have been developing eZIS and VSRAD, which run on Windows OS, as statistical image analysis software for brain perfusion SPECT and MRI 3D T1-weighted images for 20 years. Statistical Parametric Mapping is used at the heart of the analysis to display Z-score maps after anatomical standardization to a standard brain and comparison with a normal image database. Both of these software programs are certified and approved as medical devices and are used in routine clinical practice at many facilities in Japan. In addition, the overseas version of eZIS is also used in many countries.
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