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卵巣子宮内膜症関連の悪性腫瘍は卵巣に生じる明細胞癌と類内膜癌が多く,文献的には内膜症関連卵巣癌(endometriosis-associated ovarian cancer:EAOC)との用語がしばしば用いられる。我が国では「内膜症の癌化」や「悪性転化」,「内膜症由来の癌」と称されることが多い。内膜症に関連する腫瘍としては他に境界悪性腫瘍の漿液粘液性腫瘍をはじめ,まれではあるが癌肉腫,腺肉腫や内膜間質肉腫など多岐にわたることから内膜症関連腫瘍(endometriosis-related ovarian neoplasm:ERON)という用語のほうがより忠実かもしれない1)。子宮内膜症関連悪性腫瘍の定義としては,① 腫瘍内に良性の内膜症性病変が存在すること,② 他の組織からの悪性腫瘍の浸潤がないこと,③ 腺上皮の周囲に内膜の間質と類似した組織が存在すること,④ 良性から悪性への移行像が認められることなどが挙げられている2)。日常臨床では,良性から悪性への移行像を証明できることは少なく,明細胞癌や類内膜癌で腫瘍内に良性の内膜症性病変が存在することと併せて診断されていることが多い。
Endometriosis-associated ovarian cancer(EAOC)is relative rare condition occurring in approximately 0.7% of benign endometriosis. The common histologic types of EAOC are clear cell carcinoma, endometrioid carcinoma and seromucinous borderline tumor. MRI plays important role to diagnose EAOC. We represent the key MRI features including solid enhancing nodules and review the differentiation from other benign pathologies.
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