特集 血菅炎症候群のすべて
1 総論
血管炎の歴史・疾患概念・分類
針谷 正祥
1
1東京女子医科大学医学部 内科学講座 膠原病リウマチ内科学分野
キーワード:
血管炎症候群
,
分類
,
疾患概念
Keyword:
血管炎症候群
,
分類
,
疾患概念
pp.967-974
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001714
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系統的に血管自体に炎症を起こす疾患を総称して,全身性血管炎(以下,血管炎)と呼んでいる。様々な太さの血管が存在するが,血管炎に共通した症状として,血管壁の炎症に伴う全身性の炎症所見と,血管の狭窄や拡張による瘤形成・出血・虚血・壊死などの臓器症状を呈する。文献上最初に血管炎の疾患概念が記載された報告は1866年にKussmaulとRudolf Robert Maierにより発表された「Bright病と急速進行性の全身筋力低下を伴ったこれまで記載されていない奇妙な動脈疾患(結節性動脈周囲炎)」であった1)。
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