連載
日常診療で押さえておきたい放射線の基礎知識 第7回 確定的影響の考え方
古川 恭治
1
,
土肥 佐和子
2
,
井上 真由美
3
,
平田 秀紀
4
1久留米大学 バイオ統計センター
2同 認定看護師教育センター
3聖マリア病院 診療放射線室
4同 放射線治療科
キーワード:
しきい線量
,
細胞死
,
組織反応
,
晩発影響
Keyword:
しきい線量
,
細胞死
,
組織反応
,
晩発影響
pp.197-200
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001525
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確定的影響とは,一定量を上回る放射線量を受けないと影響が出ないと考える放射線の影響である。これ以下なら影響が生じないという「しきい線量」が存在することを意味し,しきい線量を超えると,一度に多くの細胞死が起こり,健康影響の発生は急激に増加すると考えられる。これらの点において,しきい値がなく,わずかな放射線被ばくを受けても,それに対応した確率で影響が現れると考える確率的影響とは異なる。本稿では,確定的影響の概要を説明する。
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