Japanese
English
特集 骨転移:エビデンスをいかに解釈し臨床現場に生かすか
はじめに
Foreword
鹿間 直人
1
,
余宮 きのみ
2
Naohito Shikama
1
1順天堂大学 放射線科
2埼玉県立がんセンター 緩和ケア科
1Department of Radiology Juntendo University Kinomi Yomiya
2Department of Palliative Care Saitama Cancer Center
キーワード:
骨転移
,
疼痛
,
緩和的放射線治療
,
薬物療法
,
evidence-practice gap
Keyword:
骨転移
,
疼痛
,
緩和的放射線治療
,
薬物療法
,
evidence-practice gap
pp.519-519
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001253
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- Abstract 文献概要
科学的根拠に基づく医療(evidence-based medicine:EBM)の概念は日本でも普及し,数多くの学術団体から診療ガイドラインが公表されている。海外では緩和的放射線治療に関するランダム化比較試験やメタ解析が報告され,効率的かつ効果的な緩和医療の開発が積極的に進められている。一方,一般診療の中には診療ガイドラインや信頼性の高いエビデンスから乖離した診療(evidence-practice gap)も少なからず見受けられ,推奨される診療の実施を困難とする障壁(知識,態度,行動)も研究されている。がん診療のみならず様々な診療域でevidence-practice gapが注目されており,高血圧や糖尿病の診療に関する調査研究でも約半数の症例で標準治療が実践されていないことが示されている。緩和的放射線治療の対象となる患者の場合も,多くは生命予後が限られ身体的苦痛も伴うため,より負担が少なく効果的な介入が求められている。
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