特集 乳癌の診断・治療
診断
所見別鑑別診断
石灰化―MRI
磯本 一郎
1
1聖フランシスコ病院 放射線科
キーワード:
マンモグラフィ
,
石灰化
,
MRI
,
BI-RADS
Keyword:
マンモグラフィ
,
石灰化
,
MRI
,
BI-RADS
pp.393-398
発行日 2019年4月5日
Published Date 2019/4/5
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000812
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日常診療においてマンモグラフィにて指摘されたカテゴリー3以上の石灰化に対しては,まず超音波検査が施行され,超音波検査の結果と総合して診療方針が決定される。超音波検査で同定される病変に対しては超音波ガイド下針生検などの組織学的検査が行われる。一方,超音波検査で同定できない石灰化(以下,石灰化病変)に対しては,石灰化のカテゴリー判定に基づきステレオガイド下吸引式組織生検(stereotactic vacuum assisted biopsy:ST-VAB)の適応が決定される。このため,石灰化病変に対する診療方針決定を目的としてMRIが施行されることは少ない。しかしながら,石灰化病変に対する生検の陽性的中度は30%程度であり1),多くの良性病変に対し侵襲性の高い組織学的検査が行われている。このような侵襲性の高い不必要な生検を回避するため,MRIを生検の適応決定に応用しようとする試みがなされ,近年その有用性が報告されている2-5)。
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