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特集 認知症の画像診断up to date
はじめに
Foreword
岡沢 秀彦
1
,
小川 敏英
2
Hidehiko Okazawa
1
,
Toshihide Ogawa
2
1福井大学 高エネルギー医学研究センター
2鳥取大学医学部 病態解析医学講座 画像診断治療学分野
1Biomedical Imaging Research Center University of Fukui
2Department of Pathophysiological Therapeutic Science Tottori University
キーワード:
MRI
,
脳血流・代謝
,
分子イメージング
,
認知症
Keyword:
MRI
,
脳血流・代謝
,
分子イメージング
,
認知症
pp.127-129
発行日 2018年2月10日
Published Date 2018/2/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000333
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近年,技術の進歩は目覚ましく,人工知能やIoT技術の登場により,我々の日常生活に変革をもたらしている。医療の世界においても同様で,社会の高齢化と技術革新が,従来型の診療のみでは対応できない変化と,それに伴うパラダイムシフトを引き起こしている。神経変性疾患における画像診断は,一昔前までほとんどの場合CT,MRIのみで済ませていたものであるが,核医学や分子イメージングの進歩により,病初期に現れる血流・代謝の変化が形態の変化以前に捉えられるようになり,さらには病理学的診断でのみ指摘可能であった原因物質を生体で可視化できる時代となった。MRIでも撮像法や画像再構成法の開発が進み,新たな情報が追加できるようになり,疾患や病態との関連が次々と報告されている。また,新しい診断法の開発や診断補助ツール,ソフトウェアの普及は読影手技にも変化をもたらし,ここ数年の認知症・変性疾患の診断は,10年,20年前に行われていた検査と比べ,質が格段に向上しており,それとともに量も増加し,診断医の負担は確実に増している。検査を依頼する神経科系,精神科系の先生方の依頼内容も次第に高度化し,専門知識に基づく画像検査で確定診断を期待される場面も少なからず経験する。
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