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非小細胞肺癌の治療では病期Ⅰ-Ⅱ期において,根治療法として従来外科的手術の肺葉切除が治療法として選択されることが多い。しかし,近年いわゆるすりガラス結節といわれる含気率の高い末梢肺野型腺癌などの発見が増加している。これに伴い,積極的縮小手術として根治が得られ,肺機能の温存も可能である区域切除も選択されるようになってきている1)2)。一方,肺区域切除は肺葉切除に比べ手技が煩雑である。また胸腔鏡下での手術が増加しているが,開胸手術に比べ視野が妨げられる2)。正確,安全な手術の施行には術前の肺の既存構造,特に血管の分岐様式を確認することが重要である。肺動脈分岐様式の把握に関しては術中損傷による致死的出血の合併症を防ぐため重要である。我々はこれまで肺動脈分岐様式についてthin-section CT(TSCT)や3D-CTにて報告を行ってきており3-5),他にもいくつかの報告が散見される6-8)。これに対し,肺静脈は肺区域や亜区域など解剖学的構成単位の境界を決定しており,この分岐様式を事前に把握することは,区域切除術を安全に施行するために有用である。肺静脈の分岐様式には程度の差はあるが,肺動脈より変異が多い。しかし,肺静脈のCTによる分岐様式の詳細な検討は少なく,今回我々は,TSCTおよび3D-CTを用いて右肺静脈の分岐様式について検討したので報告する。
We evaluated the types of pulmonary vein(PV)branching pattern in the right lung using thin-section CT(TSCT)and three-dimensional CT(3D-CT)in 28 cases. Central type was most commonly seen in the right upper lobe. It is the most common type the right middle lobe PV usually had a single stem. V6 had a single stem, too. The PV branching pattern and the variations in the right lung could be visualized using TSCT and 3D-CT.
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