手術症例報告
右後上葉区域静脈を術前3D-CT血管再構築像にて診断・温存した胸腔鏡下食道切除術の1例
羽田 綾馬
1
,
坊岡 英祐
1
,
松本 知拓
1
,
菊池 寛利
1
,
平松 良浩
1
,
竹内 裕也
1
1浜松医科大学外科学第二講座
キーワード:
右後上葉区域静脈
,
3D-CT血管再構築
,
食道切除術
Keyword:
右後上葉区域静脈
,
3D-CT血管再構築
,
食道切除術
pp.1839-1843
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004717
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右後上葉区域静脈(right top pulmonary vein;RTPV)は,右肺上葉の肺静脈の一部が中間気管支幹または右主気管支の背側を走行して左心房に還流する異常肺静脈である1)。このような肺静脈の走行は正常解剖とは異なり,術中に視認しにくいため損傷のリスクが高く,臨床的に重要な解剖学的変異とされている。RTPVの報告頻度は0.28~9.3%とされており1-4),下縦隔で縦隔下部リンパ節を貫通するため食道切除術においてはこの静脈を認識することが重要である。

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