特集 消化器外科における周術期栄養療法
Ⅰ.総論 2)サルコペニア・フレイルと栄養療法
岡本 宏史
1
,
谷山 裕亮
1
,
佐藤 千晃
1
,
小澤 洋平
1
,
石田 裕嵩
1
,
亀井 尚
1
1東北大学病院総合外科
キーワード:
サルコペニア
,
フレイル
,
高齢者
Keyword:
サルコペニア
,
フレイル
,
高齢者
pp.753-759
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004413
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サルコペニアはギリシャ語のsarx(筋肉)とpenia(喪失)が語源とされ,高齢期にみられる骨格筋量の低下と筋力もしくは身体機能(歩行速度など)の低下により定義され1),加齢に伴う一次性(原発性)サルコペニアと,活動量減少や各種疾病,栄養不良が原因となる二次性サルコペニアに分類される。診断基準として,2010年に発表されたEWGSOP(European Working Group on Sarcopenia in Older People)の2018年改訂版であるEWGSOP2があるが2),わが国では基準値をアジア人用に合わせるなどして2014年に出されたAWGS(Asian Working Group for Sarcopenia)の2019年改訂版であるAWGS 2019が用いられることが多い(図1)3)。

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