特集 喘息とCOPD
併存疾患
COPDとサルコペニア・フレイル
植木 純
1
,
佐野 裕子
1
1順天堂大学大学院医療看護学研究科臨床病態学分野呼吸器系
キーワード:
COPD
,
サルコペニア
,
フレイル
,
呼吸リハビリテーション
,
運動療法
Keyword:
COPD
,
サルコペニア
,
フレイル
,
呼吸リハビリテーション
,
運動療法
pp.1397-1400
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1397
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Summary
▪慢性閉塞性肺疾患(COPD)は長期の喫煙歴がある中・高年者に多く発症するため,喫煙や加齢に伴う併存症が多くみられる全身性の疾患である1).
▪骨格筋では筋量の減少や質的変化に基づく骨格筋機能障害が認められ,約1/3のCOPD患者で大腿四頭筋の筋力低下が報告されている1,2).
▪COPDは,一次性サルコペニアに加えて身体活動性の低下や栄養障害,全身性炎症に伴う二次性サルコペニアが加わった状態と考えられる3).
▪フレイルは加齢に関連する多元的な要因でもたらされる脆弱性を表す概念であり4),COPDの死亡リスクを増大させる.
▪サルコペニア・フレイルをきたしたCOPDにおいて,呼吸リハビリテーションは有用な治療介入手法である.
© Nankodo Co., Ltd., 2020