手術手技
ロボット支援胃全摘術における食道先行切離・脾門部頭側アプローチ
梶原 脩平
1
,
中ノ子 智徳
1
,
川下 知英
1
,
中西 良太
1
,
藤中 良彦
1
,
二宮 瑞樹
1
1飯塚病院外科
キーワード:
ロボット
,
胃全摘
,
脾門部
Keyword:
ロボット
,
胃全摘
,
脾門部
pp.95-100
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004234
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ロボット支援胃全摘術において,膵尾側から脾門部周囲は大網や胃の垂れ込みにより視野が取りづらく,とくに大型の腫瘍や4型腫瘍などの進行癌は,胃を上腹部へ翻転することが困難で,視野確保に難渋してきた。既報でも,体外への牽引糸やリトラクターの使用など1, 2),さまざまな工夫がなされており,食道周囲の先行アプローチの有用性について報告されている3)。われわれは,食道周囲先行アプローチかつ食道を先行して切離することにより,頭側かつ膵尾側から脾門部へ良好な視野でアプローチすることが可能となった。このアプローチは,胃全摘術だけでなく,噴門側胃切除術や食道癌手術時の腹部操作の際も同様に行っている。良好な視野を確保し,脾門部へアプローチする選択肢の1つとして,われわれが行っている食道先行切離による脾門部へのアプローチについて述べる。
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