手術手技
噴門側胃切除後の食道残胃吻合─粘膜下層フラップを付加したToupet再建
江原 一尚
1
,
川上 英之
1
,
西江 尚貴
1
,
朝倉 孝延
1
,
藤沼 八月
1
1埼玉県立がんセンター消化器外科
キーワード:
噴門側胃切除
,
逆流防止
,
Toupet
Keyword:
噴門側胃切除
,
逆流防止
,
Toupet
pp.1273-1281
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003430
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近年,上部胃癌に対する手術として噴門側胃切除が増加傾向にある1)。また,胃癌治療ガイドライン第6版でも,胃上部の早期胃癌に対して,噴門側胃切除は推奨される術式となった2)。その理由として胃全摘と比較して再発や長期生存,合併症発生頻度に差がないこと,栄養状態が全摘より優れていることなどが挙げられている。一方で,術後の逆流性食道炎や吻合部狭窄などが多く,噴門形成の追加や食道残胃間に空腸を介在させる必要があるとも記載されている。再建に関しては,現在,食道残胃吻合(観音開き法・SOFY法など)やダブルトラクト,空腸間置があるが,それぞれ長所・短所があり,最適解は得られていない。
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