手術手技
逆流防止処置と空腸側流出路の半閉鎖を付加した腹腔鏡下噴門側胃切除後のダブルトラクト再建
會澤 雅樹
1
,
藪崎 裕
1
,
番場 竹生
1
,
松木 淳
1
,
酒井 剛
1
,
中川 悟
1
1新潟県立がんセンター新潟病院消化器外科
キーワード:
噴門側胃切除
,
ダブルトラクト再建
,
噴門形成
Keyword:
噴門側胃切除
,
ダブルトラクト再建
,
噴門形成
pp.1743-1750
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003014
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胃上部早期癌は増加傾向にあり,腹腔鏡下またはロボット支援下の噴門側胃切除(proximal gastrectomy;PG)施行数が増加している。日本内視鏡外科学会の第15回内視鏡外科手術に関するアンケート調査によると,2019年の胃癌に対する内視鏡下総手術件数は12,665件,うちPGは1,194件(9.4%),同期間中の開腹手術8,069件中,PGは321件(4.0%)であった1)。PG後の再建法は逆流防止処置を付加する食道残胃吻合(esophagogastrostomy;EG),ダブルトラクト(double tract;DT)再建が主流である。近年に全国の多施設共同研究として行われたPGSAS-NEXT試験の結果では,上部胃癌に対するPG:518例の再建法はEGが300例(57.9%),DT再建が172例(33.2%)であり2),食道胃接合部癌に対するPG:120例ではEGが56例(46.6%),DT再建が51例(42.5%)であった3)。当科では腹部食道を温存可能な場合はEG,食道切除を要する場合はDT再建を選択している。
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