特集 癌外科医必読 腹膜播種の治療戦略と手術
Ⅱ.各論 6)腸閉塞を伴う腹膜播種症例に対する緩和手術
幕内 梨恵
1
,
布部 創也
1
1がん研有明病院消化器センター胃外科
キーワード:
腹膜播種
,
腸閉塞
,
緩和手術
Keyword:
腹膜播種
,
腸閉塞
,
緩和手術
pp.1577-1581
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002969
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腸閉塞を伴う腹膜播種をきたした状態は,癌の終末期であることが多く,患者の全身状態が不良であることが多い。治療の目的は患者のQOL(quality of life)改善,すなわち経口摂取再開,化学療法の継続,自宅退院である。治療は大きく保存的治療と外科治療に分類される。保存的治療としてはオクトレオチド投与,ステントが挙げられる。一方,外科治療としてはバイパス術,小腸切除術,人工肛門造設術,腸瘻造設術などが挙げられる。手術治療を選択するか否かは,手術により改善する見込みがあるかどうか,患者の耐術能,予後など踏まえて総合的に判断する必要がある。
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