Japanese
English
特集 癌の播種性病変の病態と診断・治療
胃癌腹膜播種の化学療法
Chemotherapy of peritoneal dissemination from gastric cancer
沖 英次
1
,
掛地 吉弘
1
,
吉田 倫太郎
1
,
西田 康二郎
1
,
古賀 聡
1
,
江頭 明典
1
,
森田 勝
1
,
前原 喜彦
1
Eiji OKI
1
1九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科
キーワード:
腹膜播種
,
TS-1
,
塩酸イリノテカン
,
タキサン系薬剤
,
腹腔内化学療法
Keyword:
腹膜播種
,
TS-1
,
塩酸イリノテカン
,
タキサン系薬剤
,
腹腔内化学療法
pp.763-767
発行日 2006年6月20日
Published Date 2006/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100465
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要旨:腹膜播種には,腹水,腸管の狭窄,尿管の狭窄などの様々な症状がある.これらの症状に対して,以前は全身化学療法だけでは十分な効果が期待できなかった.しかし,S-1や塩酸イリノテカン,タキサン系などの新規抗癌剤による治療で,それらの症状が改善する症例が認められるようになってきた.一方,腹腔内に直接抗癌剤を投与する局所療法はdose intensityが高いと期待され,様々な治療法の工夫が行われてきた.しかし,臨床試験で明らかな延命効果を示したものはほとんどない.ただし,化学療法の本来の目的は延命もしくは症状の改善であり,局所療法によって症状の改善効果が期待できるのであれば,延命効果が明らかでなくとも行う意義はあると考えられる.
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