Japanese
English
臨床報告
術後10年目に生じた乳癌腹膜播種再発による結腸閉塞の1例
A case of ileus associated with recurrent peritoneal breast-cancer dissemination 10 years after mastectomy
田上 修司
1
,
清水 一起
1
,
小林 ゆかり
1
,
村田 一平
1
,
野口 芳一
1
Shuji TAGAMI
1
1東京西徳洲会病院外科
キーワード:
乳癌再発
,
腹膜播種
,
腸閉塞
Keyword:
乳癌再発
,
腹膜播種
,
腸閉塞
pp.841-846
発行日 2012年6月20日
Published Date 2012/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104128
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要旨
症例は49歳,女性.10年前に左乳癌に対し腋窩リンパ節郭清を伴う胸筋温存乳房切除術を実施した.その後,多発骨転移・肝転移に対しホルモン療法を実施中であったが,2010年4月頃より腹部膨満と腹痛を認め,精査目的にて入院となった.腹部造影CTにて横行結腸脾彎曲部に狭窄を認め,大腸癌もしくは乳癌の腹腔内転移の診断にて手術を実施した.多量の漿液性腹水の貯留を認め,腹壁・大網に播種状に拡がる多数の結節を認めた.狭窄部位にも同様の結節性病変を認め,横行結腸で双孔式の人工肛門を造設した.腹膜上の結節を病理学的・免疫学的に検索し,乳癌の再発と最終診断した.乳癌の腹膜播種再発は稀であり,若干の文献学的考察を加えて報告する.
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