特集 炎症性腸疾患の治療戦略と手術
Ⅰ.総論 3)炎症性腸疾患手術症例の周術期管理
福島 慶久
1
,
松田 圭二
1
,
島田 竜
1
,
端山 軍
1
,
野澤 慶次郎
1
,
橋口 陽二郎
1
1帝京大学医学部外科学講座下部消化管外科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
手術
,
周術期管理
Keyword:
炎症性腸疾患
,
手術
,
周術期管理
pp.1009-1016
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002833
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潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC),クローン病(Crohn’s disease;CD)に代表される炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease;IBD)では腹痛,発熱,下痢,食指不振により経口摂取量が減るだけでなく,重症化すると腸管の炎症による出血,吸収障害や蛋白漏出による栄養障害を呈する場合があり,手術適応となるIBD患者では低栄養状態であることが多い1)。また多くの症例でステロイド,免疫調節剤,生物学的製剤が投与されており,通常の消化器手術に比べ日和見感染症や血栓症などの合併症に注意する必要がある2)。本稿ではUCとCDに分けて周術期管理について症例提示を交えて述べる。
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