特集 消化器・一般外科におけるCommon Diseaseの手術 エルステから高難度まで
Ⅲ 鼠径部ヘルニア手術 4 Lichtenstein法
勝本 富士夫
1
1勝本外科日帰り手術クリニック
キーワード:
Lichtenstein法
,
内鼠径輪縫縮術
,
慢性疼痛
Keyword:
Lichtenstein法
,
内鼠径輪縫縮術
,
慢性疼痛
pp.559-572
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002159
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
現代のヘルニア修復術においては,ヘルニアの再発を防ぐためにメッシュを使った“tension-free repair”の概念が常識となっているが,それは1986年にLichtensteinにより初めて提唱された1)。局所麻酔下のsame day surgeryで,すべての鼠径ヘルニア症例にメッシュを使用するという当時としては衝撃的な発表であった。その後,世界的に普及し,「再現性に優れる,手術解剖が解りやすいため教え易く習得し易い,局所麻酔を用いるため日帰り手術が可能,臓器・血管損傷リスクがない,後腹膜組織を温存できる,cost-effective,short learning curveで,誰が行っても解剖を正しく把握できていれば専門医と同じ結果が出せ,再発率・合併症率は1%以下2)」などの利点が強調されている。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.