総特集 消化器・一般外科手術における感染対策・周術期管理
Ⅰ.総論 3)外科侵襲と生体反応─サイトカインを中心に
秋元 寿文
1
,
小野 聡
1
1新久喜総合病院外科
キーワード:
サイトカイン
,
炎症・免疫担当細胞
,
SIRS
Keyword:
サイトカイン
,
炎症・免疫担当細胞
,
SIRS
pp.1671-1679
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001933
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生体は手術や外傷などの外科侵襲を受けると,生体の内部環境を回復して生存するための反応を起こす。このホメオスターシスの維持のために発動される反応を生体反応と呼んでいる。外科侵襲後の生体反応は,侵襲の程度によって量的な差はあるものの基本的には,神経内分泌系,心血管系,代謝系,免疫系などの各臓器や系が互いに連携しながら,多彩な生理学的・生化学的変化によって形成されている。外科手術によって引き起こされる各種生体反応は,手術操作自体による直接的組織破壊による侵襲だけでなく,手術中の出血,低血圧,麻酔,輸血,低体温など,さまざまな侵襲によって引き起こされる。
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