Japanese
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特集 サイトカインからみた周術期管理
蛋白分解酵素阻害薬による手術侵襲軽減の試み
Control of the excessive reaction after major surgery with preoperative administration of the protease inhibitor
小野 聡
1
,
青笹 季文
1
,
望月 英隆
1
Satoshi ONO
1
1防衛医科大学校第1外科
キーワード:
蛋白分解酵素阻害薬
,
サイトカイン
,
SIRS
Keyword:
蛋白分解酵素阻害薬
,
サイトカイン
,
SIRS
pp.617-621
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902721
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高度侵襲手術である食道癌手術の侵襲軽減を図るため術前からprotease inhibitorの投与を行い,SIRS(systemic inflammatory response syndrome)診断基準項目およびサイトカイン値(IL-6,IL-8)の推移からその効果を検討した.その結果,術前からprotease inhibitorを投与した群では脈拍数が有意に低値で推移し,呼吸数も第3病曰で有意に少なかった.また術後SIRSからの離脱が早く,術中、術後の血中IL-6値は有意に低値で推移し,第3病日のIL-8,CRP値も低値を示した.したがって術前からprotease inhibitorの投与を開始することによって,手術侵襲の軽減を図ることができる可能性が示唆された.
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