今月の主題 サイトカイン・ケモカイン
話題
アポトーシスとサイトカイン
赤星 透
1
Toru AKABOSHI
1
1北里大学医学部内科
キーワード:
アポトーシス
,
ネクローシス
,
サイトカイン
,
Bcl-2ファミリー
Keyword:
アポトーシス
,
ネクローシス
,
サイトカイン
,
Bcl-2ファミリー
pp.67-68
発行日 2001年1月15日
Published Date 2001/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904666
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1.はじめに
アポトーシスとはネクローシスとは異なる細胞死の一形態である.アポトーシスという用語は,ギリシャ語の離れる(apo)と落下する(ptosis)を合わせた造語で,1972年にアポトーシスの概念がはじめて提唱された.アポトーシスはプログラム細胞死(programmed cell death)と同義的に用いられている.この概念は,発生過程においてプログラムに従いアポトーシスが誘導され,器官形成がなされることによる.アポトーシスは発生過程のみならず,炎症や免疫反応,腫瘍などの病的な状態においても,重要な役割を担っている.近年,アポトーシス研究は飛躍的に進歩し,アポトーシスの分子機構や制御機序が明らかにされてきた.アポトーシスによる細胞死はサイトカインなどの液性因子や薬剤,環境因子など多くの因子により制御されている.本稿ではアポトーシスにおけるサイトカインの役割を中心に紹介する.
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