Japanese
English
特集 サイトカインからみた周術期管理
術後SIRSとサイトカイン
Postoperative SIRS and cytokines
小川 道雄
1
Michio OGAWA
1
1熊本大学医学部第2外科
キーワード:
SIRS
,
臓器不全
,
サイトカイン
,
CARS
Keyword:
SIRS
,
臓器不全
,
サイトカイン
,
CARS
pp.567-572
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902714
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
手術侵襲の程度に応じて,術後SIRSが発生する.SIRS状態が持続するほど,術後合併症が発生しやすい.SIRSは炎症性サイトカインの誘導による高サイトカイン血症であり、生体が手術侵襲に反応している状態である.SIRS状態において感染などを合併すると,臓器不全が発症しやすい.したがって術後SIRS状態にあっては,SIRSからの早期離脱をはかるとともに,感染などのsecond attackを避けるように努めることが,術後管理に際して何よりも大切である.最近SIRSとは正反対の,抗炎症性サイトカインの誘導によるCARSという病態が存在することが指摘された.術前の治療によっては術後にCARS状態となっている可能性も考慮する必要がある.
![](/cover/first?img=mf.1407902714.png)
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.