手術手技
右葉系肝切除後の経胸腔・経横隔膜アプローチによる体腔鏡下再肝切除
山口 竜三
1
,
佐藤 文哉
1
,
渡邊 真哉
1
,
會津 恵司
1
,
藤枝 裕倫
1
,
山田 美保子
1
1春日井市民病院外科
キーワード:
体腔鏡下再肝切除
,
経胸腔・経横隔膜アプローチ
Keyword:
体腔鏡下再肝切除
,
経胸腔・経横隔膜アプローチ
pp.1495-1501
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001394
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肝切除の視野展開には古くからさまざまな方法があるが,開腹アプローチにメリットが少ない場合,右開胸のみの視野のもと,横隔膜を切開して肝切除を行うこともある。右葉系肝切除の既往があり,右葉と右横隔膜あるいは結腸・十二指腸などの周囲臓器との強固な癒着が予想される場合の右葉系再肝切除もこの経胸腔・経横隔膜アプローチによる肝切除の良い適応となろう。とくにS7,S8の肝表近くに位置する腫瘍へは腹腔内や横隔膜の癒着に関係なく最短経路で到達できるので非常に合理的と考える。さらには近年の腹腔鏡下肝切除の進歩により,症例を選べばこの経胸腔・経横隔膜アプローチによる肝切除を体腔鏡下で安全に行うことができる。この手術は胸腔鏡下に腫瘍の同定と横隔膜切開を行って,腹腔内の肝へ到達する方法であるので,厳密に表記して体腔鏡下肝切除と呼称する。
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