手術手技
血行遮断を先行した左反回神経周囲リンパ節郭清手技
豊川 貴弘
1
,
田村 達郎
1
,
吉井 真美
1
,
田中 浩明
1
,
六車 一哉
1
,
大平 雅一
1
1大阪市立大学大学院消化器外科
キーワード:
胸腔鏡
,
食道癌
,
左反回神経
Keyword:
胸腔鏡
,
食道癌
,
左反回神経
pp.1351-1357
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001350
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胸腔鏡下食道癌根治術において,左反回神経周囲リンパ節郭清は最大の難所である。術野の展開もさることながら,反回神経周囲の小血管からの出血のコントロールがこの領域のリンパ節郭清を困難にしている一因と考えられる。とくに,反回神経への熱損傷を避けるために,エネルギーデバイスの使用が制限されることが,出血のコントロールをより難しくしている。われわれは,反回神経周囲の血行支配を念頭に置くことで,エネルギーデバイスを必要最低限使用するのみでほとんど出血することなく,良好な視野を保ちながら左反回神経周囲リンパ節郭清を行っているので,その手術手技の工夫について紹介する。
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