Japanese
English
特集 消化器癌手術における皮膚切開と術野展開の工夫
胸部食道癌手術—胸腔鏡下食道切除ならびにリンパ節郭清法
Marionette Technique:exposure of the posterior mediastinum in lymphadenectomy for esophageal cancer
赤石 隆
1
,
金田 巌
2
,
樋口 則男
2
,
西平 哲郎
1
,
森 昌造
3
Takashi AKAISHI
1
,
Akio Wakabayashi
4
1東北大学医学部第2外科
2石巻赤十字病院外科
3東北公済病院
4The Wakabayashi Institute
キーワード:
胸腔鏡
,
食道癌
,
縦郭郭清
,
術野展開
,
マリオネットテクニック
Keyword:
胸腔鏡
,
食道癌
,
縦郭郭清
,
術野展開
,
マリオネットテクニック
pp.1401-1404
発行日 1995年11月20日
Published Date 1995/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902125
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胸部食道癌の切除ならびに縦隔リンパ節郭清を胸腔鏡を用い行った.術野の展開にあたりつぎの工夫を行った.1)十分に左側まで操作を及ぼすために必要な侵入角を設定した.これを確保するため2)肺靱帯および縦郭胸膜に数針かけたのち糸をトロッカー以外の胸壁から誘導,牽引し肺の排除と縦郭の挙上を行った(Marionette Technique).結果として助手が有効に手術に参加することができた.初期の14例の胸部操作には平均3時間あまりを要し,得られた後縦郭のリンパ節は約20個であった.開胸に移行した例はなかった,術後の呼吸機能については長期的な検討を要するが,1か月で肺活量,1秒量ともに術前の84%であった.呼吸機能が従来の開胸手術を上回れば胸腔鏡下食道切除術は標準的手術となると考えられる.
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