特集 高度進行消化器癌に対する手術
Ⅲ 肝・胆・膵 15 BR-UR膵癌に対する動脈合併切除を伴う膵頭十二指腸切除
近藤 成
1
,
村上 義昭
1
,
上村 健一郎
1
,
中川 直哉
1
,
岡田 健司郎
1
,
瀬尾 信吾
1
1広島大学医歯薬保健学研究科外科学
キーワード:
BR-UR膵癌
,
動脈合併切除
,
膵頭十二指腸切除
Keyword:
BR-UR膵癌
,
動脈合併切除
,
膵頭十二指腸切除
pp.629-637
発行日 2019年3月31日
Published Date 2019/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001152
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膵癌は生物学的悪性度が高く,予後不良な疾患である。外科切除が唯一根治を目指すことができる治療法であるが,外科切除後の5年生存率は,20~30%程度と報告されている1,2)。この成績を向上させるべく,術前術後の化学療法や放射線療法を組み合わせた集学的治療が考案されているが,最近では,膵癌の進行度を切除可能性の側面から分類した切除可能性分類に基づいて,治療方針が決定されるようになってきている。とくに,肝動脈や上腸間膜動脈といった主要動脈に接触・浸潤する膵頭部癌は,動脈接触性切除可能境界(BR-A)膵癌あるいは,切除不能膵癌(UR-LA)と定義され,非根治切除となる可能性が高く,予後不良であることが知られている。
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