特集 高度進行消化器癌に対する手術
Ⅲ 肝・胆・膵 14 BR膵癌に対する門脈合併切除を伴う膵頭十二指腸切除
岡村 行泰
1
,
杉浦 禎一
1
,
伊藤 貴明
1
,
山本 有祐
1
,
蘆田 良
1
,
上坂 克彦
1
1静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科
キーワード:
borderline resectable膵癌
,
門脈合併切除
,
mesenteric approach
Keyword:
borderline resectable膵癌
,
門脈合併切除
,
mesenteric approach
pp.621-628
発行日 2019年3月31日
Published Date 2019/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001151
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近年,膵癌に対する化学療法の進歩1,2)により進行膵癌の切除率,治療成績は向上している。集学的治療が進歩しつつある現在,本稿のタイトルであるBR(borderline resectable)膵癌に対する門脈合併切除を伴う膵頭十二指腸切除を行う機会は増加しており,専門施設であれば習熟すべき手技であると考える。しかしながら,BR膵癌の術前には,化学療法や放射線化学療法が加わることによって,浮腫や炎症などにより動脈周囲の剥離が難しくなる場合がある。また,門脈が狭窄しつつある症例では側副血行路の発達により出血のコントールが難しくなるため,切除可能膵癌に対する同術式より難度が高くなることが多い。
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