特集 誌上ディベート肝胆膵外科におけるcontroversial surgery
1.腹腔鏡下肝切除におけるPringle法
中平 伸
1
,
加藤 悠太郎
2
1堺市立総合医療センター肝胆膵外科
2藤田医科大学総合消化器外科
pp.249-249
発行日 2019年3月15日
Published Date 2019/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001081
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Pringle法は肝門部の血流を一括遮断し,肝離断中の出血量を減少させることを目的とした手技である。10~15分の血流遮断と5分間の再還流を繰り返す間欠的遮断法が広く行われており,120分を超えても安全であるが,正常肝で通算300分,硬変肝では200分の阻血が上限の目安と考えられている。肝障害や腸管うっ血が危惧されるが,通常の手術では遮断時間は60分未満であり,上記遮断時間上限から考えれば問題ないと思われる。むしろischemic preconditioningの概念からすると,Pringle法は肝細胞に対して保護的に働く可能性がある。
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