特集 胆管癌の手術
肝門部領域胆管癌に対する肝左葉尾状葉切除
松山 隆生
1
,
藪下 泰宏
1
,
澤田 雄
1
,
土屋 伸広
1
,
熊本 宜文
1
,
遠藤 格
2
1横浜市立大学医学部消化器・腫瘍外科学
2横浜市立大学医学部消化器・腫瘍外科学
キーワード:
肝門部領域胆管癌
,
左葉尾状葉切除術
,
肝動脈再建術
Keyword:
肝門部領域胆管癌
,
左葉尾状葉切除術
,
肝動脈再建術
pp.1473-1479
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000846
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肝門部領域胆管癌における肝左葉尾状葉切除術の適応は癌の左側胆管への進展が優位な症例で,右側方向への進展が肝内のlandmarkである門脈Pポイントの内側縁を越えないBismuth type Ⅲb症例である1,2)。また,右肝動脈が上部肝管の背側を走行するという解剖学的な特徴から,肝門部の腫瘍は右肝動脈に浸潤することが多く,右側肝実質を温存する左葉尾状葉切除術などの左葉系の肝切除術の場合には門脈の合併切除再建術とともに右肝動脈の合併切除再建術が必要となることがある。肝門部領域胆管癌に対する肝動脈合併切除再建術を伴う肝切除術は手術難易度が高く,以前は術後合併症発生率や在院死亡率が高率であることから治療効果も含めその実施には議論が多かったが,現在では多くのhigh volume centerで比較的安全に行われている3,4)。
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